おきざりにされたCD

「桜の木を切ったのだが、入らない?」という電話を受けて、早速現場へ。30センチほどの幹の桜がきりたおされて、50センチ間隔で輪切りにされていた。んじゃ、もらっていきます〜ワゴンに積み込んで、倉庫へ向かった。倉庫というと聞こえは良いが、実は親戚の工場の倉庫の一角に居候させてもらっているのだ。
シャッターを開けると、猫が出迎えてくれる...猫を飼っているのだよ、その倉庫で。しかも二匹。自分が飼っているのではない。その倉庫の持ち主が飼っているのだ。去年の秋から飼い始め、そのころ子猫だったのは、今では立派な成人猫だ。ホント、どうするんだろう?
倉庫には誰かが作業をした後らしい残骸がころがっていた。その中にCDラジカセがぽつんと置かれている。たぶん従兄弟がここで作業しながら聞いていたのであろう。中にCDがセットされたままだ。一体どんな曲を聞きながら仕事をしているのか気になり、かけてみた。
「アッラー、アクバ〜〜〜〜ル〜〜〜」
...いきなり礼拝ですか?どうもこういった極端に偏見のない音楽思考は、我らの血統のなせる技だったと納得してしまう。しばらく聞きながら作業をする。学生時代に見た映画「ミッドナイト エクスプレス」を思い出す。
原田知世からショスタコーヴィチまで、音楽なら何でもOKっす、自分。それにしても「アッラー」には参った。こうなったらジョンケージかオリヴィエ・メシアンでもかけないととても対抗できない(競ってどうする)