また昔話になるけれど。

自分が昔行っていた某美術専門学校では一年生の最後の方の授業で「ヌード撮影」という実習がある。モチロンモデルは女性。美術系学校で「ヌードデッサン」というのは普通にあるけれど「ヌード撮影」というのはまずない。何故かというとモデルエージェント会社の契約事項で「写真撮影無し」とか、ソレはソレはいろいろあるのですよ。個人的に契約条項がいろいろ変わるかもしれないけど....ヌードデッサンの授業中に、時間中に作品が完成しないと思った一学生が、後で自宅に帰って続きを描こうと思って、その資料にと「ぱちり」と写真を撮ってしまったら、大騒ぎ「私は写真のモデルじゃないから、今すぐ、ここで、そのカメラのフィルムを抜いて、私に渡しなさい」とモデルさんに怒られた学生がいたくらい、ソレは厳しいことなのだ。
そんな中で「ヌード撮影」...学生がみんなカメラを持ってきてばしばし写真を撮る授業...なんだよね。あとで知ったことなんだけど、実はそのモデルさんは、プロのモデルではなくて、舞踏関係のアクトレスさんだったんだ。
その撮影実習があったのが一年生の時で「実は彼女はね...」と聞いたときは自分が三年生の時。学生も長くいると、いろいろな情報が入ってくるものだ。なぜそのころそんな話が出たと言うと、なぜか校内に某有名舞踏集団の研究生と思われる、体つきからしてかなり鍛えられているとしか思えないような感じでスキンヘッドの男がよく来ていたのだ。後で聞くと、自分の所属ゼミの先生のツテらしかったのだが、その舞踏集団のプロモーションビデオを先生が作るかわりに、格安で「ヌード撮影」実習のモデルをその舞踏集団の女の子から調達していたらしい。
なるほど、大人の世界、てか芸術の世界って、いろいろ大変なんだな〜と、当時学生ながらに思ったものであった。
いや、何でもないです。「恐怖奇形人間」を見て、ふと昔のことを思い出してしまっただけですから....