歌姫原田知世

 長い間の念願だった原田知世「カコ」CDをゲットした。どの辺が念願だったかというと、実は何度かオークションで競り合ったが、気合いが足りずいつも負けていたのである。今回は気合いを入れて入札、¥1600-で落札した。近年のアイドルレアものCDではうっかりすると数万円で落札する猛者もいるというが...自分の気合いは¥1600-程度である。もちろんコレより高い入札であったら、あきらめていた。
 原田知世の最高アルバムはゴンチチとのコラボレーション「summer breeze」だと(多分自他共に)認めている。アイドル脱却。女優業もどこへやら。シンガー原田の到達点が「summer...」だとすると、その出発点は「カコ」であろう(どちらもカバーアルバムということで、偏見があろうが)
こういった「癒しボイス」を求めること自体、自分は疲れているんだなあと実感する。ジジイである。
 まだその声が近年の完成系とはほど遠い、アイドル系を引きずった感は否めなくもないが、その分初々しさが漂い、非常に癒されました。このころは確か24歳くらい?大林監督の「侍キッズ」に主人公の先生役ででていたころではないかな?ここまで書いてきてふと思った。そう言えば自分、原田知世の映画、ほとんど見ていないぞ「時をかける少女」と「天国に一番近い島」だけだ...普段から自他共に原田ファンを自認しているのに、意外な事実だ。確か「時を...」公開時、しばらくして二番館で見てファンになり「天国に一番...」でダメだこりゃになって、その後は見ていなかった。十数年が経ちラジオから流れる「ブルーオレンジ」の曲(たしか「七色の楽園」だったかな?)聞いて彼女の「歌」のファンになったのだった。まあそのころトーレ=ヨハンソン系がお気に入りだったことも大きいな。
 さて「カコ」だが、プロデュースは御存知大御所「ムーンライダース」の鈴木慶一だ。今更ここであれこれ書かなくても、あちこちで鈴木さんの足長おじさんぶりが書かれているであろう。本家小説足長おじさんでは、主人公とおじさんがめでたく結婚して終わるが、世の足長おじさんの最後はいいおじさんのまま、成長した少女は美しき女性となり、新しいパートナーを見つけておじさんの手元を離れていくのであった。ああ、トーレ憎し...と鈴木さんが言ったかどうか知らない。するとトーレおじさんも、ああ、チチ松村憎しと言ったのであろうか?...知らない。じゃチチ松村羽毛田を...もういいって。
 原田知世「カコ」の感想を書こうと思ったのだが、思いも寄らぬ方向へ話しがそれてしまい、妄想に近くなってきたのでこの辺で止めよう。