博打破戒録カイジ最終巻買いました

賭博破戒録カイジ(13)<完> (ヤンマガKCスペシャル)
 昔よく工房に遊びに来ていたデザイナーさんが、最近よく来るようになった。以前に経営していたタウン情報誌発行会社が破綻して、多額の借金を抱え、現在は海洋深層水を利用したシャンプーなどを美容院に販売する営業やっているらしい。その営業スタイルがポータブルのDVDプレイヤーでプレゼン映像を見せるというものなのだ。撮影も演技もナレーションもサスガによく作り込まれているし、説得力もあるのだが...海洋深層水応用...??なんかトンデモ臭がプンプンしているのですが。
「最近佐渡島の市町村が合併により全島が一つの市になりましたけど、アレには実は隠されたリゾート開発のビックプロジェクトがあるのです」これはまたリゾート開発などとは、お懐かしいお題目。なにやら
佐渡島を地中海やタヒチなど、世界的なリゾート地にしようとするプロジェクトで、そのために佐渡はこんなに早く合併を勧めた」のだそうだ...早く合併?合併特例法案期限切れギリギリじゃないか?
海洋深層水もその事業の一環で、これは佐渡近海で取っている。この事業に参画するためにわたしも出資したのだが、御存知の通り情報誌事業で失敗して倒産したため、銀行からは借り入れができず、やむなくノンバンクの○○から借り入れした」ノンバンクの○○って...めいっぱい消費者系じゃない?
 てか、そのリゾートやら海洋深層水やら、絶対、デザイナーさん絶対だまされているって。人生一度どん底まで落ちてしまい、そこから本気ではい上がろうとしたら、他人を頼っちゃいけない。自分の体一つだけで出来ることを必死で模索しないと。他人のおいしそうな話などに乗っては、はい上がりたい思いとは裏腹に、地獄の釜の底の下までたたき落とされてしまうのがオチだ。困ったことに、回りから見れば明らかにおかしな異常な状況も、その当事者は何故か全く気がつかない。うちのオヤジ相手に先の海洋深層水シャンプーのポータブルDVDを見せながら得意げに話しているデザイナーさんだが、実はこれを見るのはオヤジ二回目なのだ。初めてみたときは「CDから画像が出てくる手のひらサイズのテレビ」を物珍しげに見ていたが、サスガにタネの知れた手品は二度も受けない。そんなことにも気がつかないくらいデザイナーさんはテンパっているようだ。
 てか、木工屋にシャンプーは要らないよ。
 ツッコミどころ満載のまま帰っていったデザイナーさんだが、彼の極近い将来の事を思うと暗たんたる気分に陥ってしまう。願わくば、デザイナーさんに幸あれ。
 「博打破戒録カイジ最終巻」買いました。足かけ数年続いたパチンコ対決もようやく終了。感動の涙が止まりません。