いいこともある

 先日「落選したよ」と落ち込んでいた、ニワトリの雄雌の彫刻が売れました。買ってくれたのは伯母さん。もともとこの伯母さんの依頼で作ったものなのだが。落選したことだし、ちょっと手直ししようかな?と、悩んでいたところ、たまたまうちを訪ねてきた叔母さんが、一目見るなり「いただくわ」と...ありがとうございました〜
 そこで値段交渉となった訳だが...「いくらにする?」「ええと(落選したことはナイショ)前にお売りしたフクロウの彫刻が七万円だったので、七万円でどうですか?」「え、もっとなんとか...」「ああああああ〜スミマセン、六万円でどうでしょうか?」「なにいっているの!!じゃ、二体で十万円ね」「ええ〜そ、そんなにもらっていいんですか〜ありがとうございます、ありがとうございます〜!!」
 ここまで話が進んでいても、自分はちっとも気がつかなかったけど、交渉の一部始終を見ていたオヤジから「勘違いだな」と、一言。つまり自分は「ニワトリ雄雌二体一セットで六万円」のつもりだったのだが、伯母さんはどうやら「一体六万円」と受け取っていたらしい。
 「うわ〜十万円ももらっちゃっていいんですか、ホント助かります申し訳ありません。コレで何とか年が越せそうです〜(マジで)」と、恐縮ひとしきりの自分。そこで、どうも伯母さんも事態に気がついたらしくなんと十二万円もくれました。「あああああ、ありがとうございました(涙)」ここまで来てもまだ自分は「一体六万円」「二体で六万円」の勘違いにぜんぜん気がつかなかった。なにせ、そんなまとまったお金は久しぶりにもらったから。
 今年は年収が十万円いかなかったな...と、かなりめいっていたのですが、コレで何とか十万円は超えました。こんな自分に明日はあるのか?