「JAZZ 愛すべきジャズメンたちの物語」椿清文

 いま亡国のイージスを読んでいる最中なのだが、何せ長いのもで、なかなか一気に読み通せない。そこでちょっと息抜きもかねて借りてきた、薄い本。絵本と呼んでも差し支えないほど、かなりこった図版と毎ページにつけられた難しそうな語句の注釈などを見るまでもなく、コレはあきらかに少年少女たちをターゲットにしたジャズの入門本だ。だからといっても、ジャズの生い立ちを考えてみれば、黒人のいかりにも似たエネルギーがそのまま音の固まりとなったような音楽だ。アメリカの歴史をたどりながら、実にわかりやすく、それでいて悲しいストーリーがつづられている。
 難しくて取っつきにくい音楽、ジャズではあるが、食わずキライにならずぜひ聞いてほしい。実際モダンジャズから始めると、かなりつらいモノがあるが、ルイ・アームストロングなど誰が聞いても大好きというジャズもあるから。自分は結構ジャズ聞いていると思っていたが、改めてこの本を読んでいると、いかに自分が知ったかぶりをしていたのだったのかと、赤面してしまった。

JAZZー愛すべきジャズメンたちの物語

JAZZー愛すべきジャズメンたちの物語