「ウルトラセブン」一峰大二

第一話「ワイアール星人の巻」宇宙ステーションから帰還したウルトラ警備隊隊員がワイアール星人と入れ替わっている事に気がついたダンは、ワイアール星人が巨大化して暴れ回っている現場へポインター(ウルトラ警備隊の特殊自動車)を急がせる。「いかん、早く現場に行かなければ」と、ダンはウルトラアイでセブンに変身。そのままポインターを運転し続ける。てか、変身したなら飛んで行けよ。
初めて文庫化されたのが、確か25年くらい前の「朝日ソノラマ版」だったと思うが、その後も全一冊で復刊された覚えがあるが、それごとに買わなきゃと思いながら今日までズルズル引きずっていた名作。同じウルトラセブンでも桑田次郎版は何度か復刊されているので手に入りやすい。桑田版はすでに持っている。
何せスペクトルマンではテレビのそれより数倍熱いストーリーを展開してきた一峰大二先生だから、コレもすごいだろうと期待していたのですが、さすがにテレビ版のセブンにはかなわないであろう。比べるのもあまり意味ないけど。
セブンの必殺技「アイスラッガー」の描写に徹底的にこだわりを持つところがいかにも一峰大二らしい。ほとんどコレ一本で敵を倒している。それも立て切り、横切り、千切りと、バリエーション豊富である。
セブンにあまり思い入れのない人にはお勧めしかねるが、通な方はいかがであろうか?自分的には、ここで買い損ねると、また20年くらい「あのとき買っておけばよかった」と後悔するに違いないから、ムリして買った。一峰大二には独特の味があっていいのだが、シロウトには桑田次郎版のクールなセブンがおすすめである。

ウルトラセブン(下) (マンガショップシリーズ (9))

ウルトラセブン(下) (マンガショップシリーズ (9))