暴走子供番組

全く子供向けに開き直ったような作りが毎回ウリの「ウルトラマンマックス」である。ところが今日はとうとう大御所の登場となってしまったから、朝っぱらからトンデモない番組になってしまった。
「胡蝶の夢」
「究極映像研究室」にて取り上げられています。
http://bp.cocolog-nifty.com/bp/2005/11/hicbccom_8831.html
実相寺昭雄監督というのは、誰に向かってこんな話を撮ったんだ?(あ、自分みらみたいなヤツラだ)そういえば始まったばかりの頃のウルトラマンマックスは「正当派なんだけど、つまんねえ〜ま、本来子供番組なのでこれが正しいあり方で、ウルトラマンネクサスが特殊すぎたんだよな〜」などとかなり甘く見ていた。それにしてもあまりに毎回つまらなかったので、この先どうなるんだろうと思ってたのだが....
ゼットン登場あたりから話が妙なふうになってきた。各方面で賛否両論のはじけっぷりを見せつけた「ゼットンの娘」「恋するキングジョー」(タイトルからして変だ)以降、自分的にはかなりおもしろいんだよ、これが。怪獣も昔の有名怪獣は相変わらず出るし、ダン(てか森次晃嗣)は出るし(ダン役じゃないけど、ちょっとだけパロディあり)妙な動きで人気のアンドロイド姉ちゃんは諸肌脱いでバズーカ撃つし(彼女を見ると昔あったロボコップZ級パロディ映画「ロボウーマン」をおもいだす)ハヤタ(てか吉本多香美のとうちゃん)はカレーライス食いながら、スプーンをかざして変身しそうになるし...とにかくむちゃくちゃなので、毎週録画してチェック...するつもりが、早起きしてリアルタイムで見ている状況になってしまった。
これでも自分43歳....
そしてとうとう今日、御大実相寺大監督の登場となってしまったのだが、すでに子供番組ではない。登場怪獣もすでに怪獣の形態をしていない。怪獣造形作家のおばさんが、妙に嶋田久作に檄似していたので、彼が女装して出ているのかと思ってしまった。怖い。そして吃驚なクライマックス。脚本家のおじいさんがカイトのかわりにマックススパークでマックスに変身して怪獣と戦う。異様にシュールきわまりない変身シーンを展開。物語早々に複線が張ってあるのだけど、むちゃくちゃに破綻してしまったストーリーを怪獣とマックスの登場により無理矢理終結させてしまおうというコトなのだ。
毎回のウルトラシリーズでは一話くらいはたいてい監督している実相寺昭雄ではあるのだが、やっぱり毎回欠かさずウルトラマンマックスは見ているのだろうか?同世代で初代ウルトラマンも手がけた上原正三がマックスで見せたとんでもない脚本「ゼットンの娘」と「恋するキングジョー」に触発されていることは間違いないだろう。いくつになっても枯れない二人何だなあ....