「王と鳥」その昔「やぶにらみの暴君」と呼ばれたアニメ

というか、なんというか...
コレをジブリが配給するか普通。
本編とは別に、オマケで太田光高畑勲の対談の画像が入っているのだが、太田光開口一番「こんなの公開しちゃっていいんですか」だ。その気持ちスゴクよくわかる。だってこれ、この「王と鳥」って、そのまんま「ルパン三世 カリオストロの城」」だもの...
知っている人は、知っている。
しかし、ソレをよりによって宮崎駿の盟友、高畑勲が単館ロードショウとはいえ、配給するか?
仲悪いのか、あの二人?
しかも公開初日が、かのジブリ作品「ゲド戦記」の公開初日っていうんだから、コレはもう確信犯。
他にナニを言うべきコトがあるのか?
蛇足だが、確かNHK教育だったかで二十年くらい前に放送されたような気がする。タイトルはモチロン「やぶにらみの暴君」ではなくて「王様とムクドリ」(鳥の名前が違うかもしれない...)とかだったと思う。開始早々の王様がお城の中を移動するシーンで「ありゃ、コレはカリオストロじゃないか」とビックリした覚えがある。タイトルがかわったのは「やぶにらみ」ってところが、ヤッパまずかったのだろうな。こんな大々的に紹介される前は、伝説の漫画誌「マンガ少年」あたりで、確かしつこく紹介されていたような気がしたが...(アニドウだったかもしれない)
それにしても名作なのに、かなり不幸な作品だったらしい。初めて公開されたときは、監督の意志などお構いなしに、プロデューサーの編集で世界公開されたらしく、ソレを高畑勲が見て、感激して、その後いろいろあったようだ...で、ようやく最近監督自ら編集した正規盤が完成して、ソレを日本公開の弁を高畑勲が負ったようだ。
う〜んう〜んう〜ん...作品の評価以前に、その背後にあるドロドロな事情に頭がこんがらがってしまう作品ではあるが、ある意味、ジブリの歴史を語る上では、絶対見なければならない一作なことは間違いない。

王と鳥 スタンダード版 [DVD]

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