別府温泉

今更思い出すのも悔しいのだが、大分出張での成果は最悪であった。まさに経費倒れ。これが今回二回目(去年も惨敗だった)ので、多分これが九州最後の出張となりそうだ。やはり不景気なのか、日本全国どこへいてもデパートでの販売は苦戦を強いられる。
不安がっていてもしょうがない。もう来れないのならと、悔いの残らないように九州を満喫しようと、大分の隣、別府へ行ってみた。これが最後と思うと、有名な別府温泉へ浸かってみたいと思ったわけだ。大分での仕事が終わった後、福岡からの新潟便で空路帰るのだが、出発が午後五時。ソレまでの間、時間があまりある。朝、大分のホテルを出発して電車で別府へ。そこで日帰り温泉へ...と行きたいところだったが、何せこのショボイ出張の成績ではとてもそんな気分にはならない。
そんな傷心を優しくイヤしてくれる温泉が別府には沢山あった。名付けて「百円温泉」いや、勝手に名付けてしまったが、いわゆる旅館や民宿、ホテルの温泉などとは違って、市が運営する市民向けの温泉らしいのだが、とりあえず百円で入浴できるのだ。そんな施設が別府市内に何軒かある。コレはちょっとハシゴしてみようじゃないか。右も左もわらない別府駅前をフラフラしていると、早速発見。

表から見るとなかなか趣のある建物。こういったレトロな感じは大好きなので、さっそく入ってみた。番台でお金を払い、男湯の入口を開くと...いきなり湯船である。ビックリした。普通は脱衣所とかあって、それからおふろへ向かうのだが、脱衣所と湯船が一緒。湯気で服がふやけないか?ソレはそれで、自分の脱いだ服や貴重品が盗まれないか心配しなくても(湯船から脱いだ服が見える)いいから安心だ。早速湯船に浸かると「あっ熱い!!」普段たいていの熱さは我慢できるが、コレは耐えきれなかった。それでも我慢して60秒ほど浸かったが、ソレが限界だった。いや、コレは熱いという感覚とはチョット違う。なにか「痛い」のだ。どんな熱い湯船に入っても、しばらくするとなれるのだが、コレはぴりぴり肌に来る。まるで炭酸飲料の風呂に入っているようだ。結局ソコは早々に退散した。

お客がいないことを良いことに温泉内の写真を撮ってみた。ご覧の通り、湯船以外はナニもない。とりあえずシャワーらしきモノが付いてはいるが、そこからお湯は出ない。水なら出る(←おいおい)これ以上省略しようがないシンプルこの上ない温泉だ。

しばらく歩くと、また見つけた百円温泉。前回いたいめにあったので、どうするか迷ったのだが、ここ行かないで後悔するより、行って後悔した方が断然よいと思い直して入浴することにした。どうせだめでも百円だ。それにもうこれで九州に来れないと思えば(←おいおい)
今度のは大丈夫だった。同じ別府でもちょっと歩くとお湯の成分に差が出てくるのであろうか?とりあえず十分暖まって温泉を満喫する。
まだ他にもこういった百円温泉が別府には数多くあるのだろうが、自分はコレでギブアップ。二軒回ったところで、これ以上はいると湯あたりするなと思った。ソレでなくてかなり強い源泉ではないか?普通は源泉そのままでは濃すぎるので、チョット薄めたりするのもだと思うのだが...そんな薄めるような装置はどこにも見あたらなかった。何せ、湯船の隣に源泉をポンプ直に着いたようなバルブがあるだけなのだ。本当にシンプルきわまりない。

さすが観光地。夜だったらこういうところもチョット来たかったなと(←おいおい)