「The Book」乙一

ご存じ「ジョジョの奇妙な冒険」第四部のスピンオフ小説である。ひょとして若者達の間では大評判だったのだろうか?市立図書館のベストリーダーに選ばれていたので、ちょいと借りてきた。
ジョジョは第一部からずっと、現在のスティールボール・ランまで読み続けているが、第四部はあまり思い入れがなかった。そういえばクライマックスの吉良との戦いは、入院中の病院のテレビ室においてあったジャンプで読んだなあ。テレビでは日本シリーズやっていて、ちょうど阪神大震災の年だったので「頑張ろう神戸」っていうスローガンがユニフォームにかいてあった。そういえばイチローもまだ日本にいたなあ。自分が入院したんじゃなくて、産まれたばかりの娘がちょっとねえ。ま、初めての子だったし、正直焦ったよ自分も。一ヶ月ほど入院して無事退院したんだけれどね。今思えばあのころの2年間くらいで、一生分の波瀾万丈をしつくしたかなあ〜ってかんじだ。
あ、なんの話だっけ?あ、そうそうジョジョだ。
そんな娘も今では13歳だよ。それくらい昔のジョジョのしかもスピンオフ小説。さてどんな登場人物がいて、どんなスタンド能力だったか記憶も薄れてきた。一昨年に出版されたような本なので、ほとんど期待せずに読んだわけだが...四時間で一気読み...渾身の力作。スゲーおもしろいっす。
でも、コレひょっといたらジョジョのスピンオフ小説じゃなくてもいいんじゃないか?東方仗助虹村億泰がでなくっても、独立した一冊のお話しとしても、非常に良くできたモノだと思うのだが、それをあえてジョジョモノ(←変な言い回しだ)にしてしまったところが、作者乙一ジョジョフリークっぷりが伺われるところだ。
え、後書きを読んだら「それから五年間、ぼくは「ジョジョの奇妙な冒険・第四部」の小説を書き続けた」とあるではなか。こりゃ一言で「ジョジョフリーク」などではすまされないくらいの怨念、いやもとい執念を感じるはずだ。没にした原稿が2000枚以上とは...乙一さん、あんたスゲエよ...

The Book 〜jojo's bizarre adventure 4th another day〜

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