「犬神博士」夢野久作

ショック!!
なんとした失態か。あろう事か久しぶりに書店にて定価で買った本(普段はブックオフのヘビーユーザー)だというのに...
あろう事かあの米倉斉加年画伯の傑作ブックカバーをどこかに紛失してしまった。
あのときはたしか出張中で忙しく、宿泊先のビジネスホテルで無くしてしまったようだ。手元にはあの名画な表紙が失われてしまった文庫本が、むなしく転がっている。
ああ、なんたる失態!!
とりあえず表紙の画像はAMAZONから引っ張ってこれるが...この表紙の美女...ま、本文読まなきゃ美女に見えるよな...コレこそが「犬神博士」その人である。で、まあソッチ系の人にはたまらんとおもうが、男である。いや、もっといってしまえば...
十にも満たない男の子である。
この表紙がすべて語るように、妖艶な魅力をふりまく、小生意気なガキが大人を手玉にとって大活躍する通俗小説なのである。
表題の「犬神博士」だが、物語のはじめに「私のことをこう称しなさい」と一行ほど言ったきりで、その後一切「犬神博士」という単語は本作には出てこない。
まるで人を食った話だ。
肝心な内容だが...内容だと?内容など関係ない!!自分にとってはただただあの米倉斉加年画伯の名作ブックカバーを無くしてしまったことだけが、悔やんでも悔やみきれない事なのである。
内容などどうでもいい...とほほほほほほ。

犬神博士 (角川文庫)

犬神博士 (角川文庫)

それはともかく、今年に入ってから夢野久作の作品が角川文庫から徐々に復刊されていることは、実にうれしいことである。
次は小栗虫太郎をよろしく...てか、角川は小栗虫太郎は出していなかったか...