『田舎教師』田山花袋

敷居が高いと言われている岩波文庫だが、意外に取っつきやすいのがかなりあったりする。おかたいイメージが強いけど、ちゃんとサドさんの作品も何冊か新訳で出しているんだし...
それとは全く関係ない本書。タダ普段の生活をタラタラ書き連ねているだけではあるが、途中から教師のくせに(←おい)花街で遊び過ぎちゃったりとか。人間味あふれる先生みたいです(←おいおい)
いかにも私小説風だったけど、解説読んだらどうもフィクションがかなりはいっているようだ。特に花街のくだりは完全に作者の創作...って?
いや、どうもコレは作者の私小説ではなくて、どこからともなく発見された日記をベースに小説として作られた物らしい。それにしても良くできてるな。
特にスーパーヒーローや英雄超人強靭変態が出なくても、きっちりおもしろい小説として作り上げることはできるんだよ。
とりあえずぼくはこんな小説が好きだ。

田舎教師

田舎教師