幸運

 団鬼六のエッセイで「幸運の女神が人格優秀な人物とは限らない」と行ったことを書いていた。性格の悪い人でも運がいい人がいっぱいいる。どころか、悪い人ほど幸運に恵まれているとのこと。そう言えば昔会社であまり人から褒められた性格じゃない女性がいたが、その人がいたときは商売大繁盛であった。そのかわり社内の人間関係(特に女性どうし)が非常に悪くなり、仕事がヘタで、社長ともしょっちゅうぶつかっていたので、クビになったのだが...どうもそのころから会社の運が傾きかけ現在に至っているような気がしてならないのだ。
 ところが現在でも彼女の運は尽きることを知らないらしく、地元では「ドールハウス作家」としてかなり有名になっているのだ。つい最近も図書館で個展をやっており見に行ってきたが、なるほどがんっばっている。相変わらず仕事は荒いが...
 さて、近所の宝くじ売場で「一千万円」と「三億円」の大当たりが出ましたと看板を立てている所があります。いや、その女性が当たったという訳ではなくて、同一売場で二回も当たるなんて、なんて幸運な売場だろうと思っていた。先日その近所の知り合いからとてつもない真相を聞かせてもらった。実は一千万円の当選者がその当選賞金を全額つぎ込んで宝くじを買った結果「三億円大当たり」だったそう。そんな馬鹿な....自分のような運ナシにはとうていできない大勝負。まったく神様は不公平。