アッシュベイビー


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 たしか芥川賞選考委員の誰かが「20年後30年後の作品が読んでみたい」と言っていたが、そもそもこの金原さんはそんなに長生きできるのであろうか?いや、それよりもきっちりそこまで長生きしてしまい、芥川賞の選考委員なんかになっちゃって、新人の作品をああだこうだ批評しつつ「では受賞作の発表です」とテレビに出演する...そんな姿はちょっと見たくないぞ俺...といった内容の「アッシュベイビー」基本的に22歳の女性らしい、未だ完成にはほど遠いぶっきらぼうなネット文体でかかれた本文は「コレが流行の最先端なのか」と思うしかない、やるせなさ。何せ結構エロっぽいお話なのだが、ぜんぜんエロくない。何故って主人公がやたらめったらセックスしまくるのだが、そのほとんどの描写が「セックスした」コレで終わりである。コレではバロウズの「裸のランチ」同様、ろくな描写が無く「した」とぶっきらぼうに言っているだけで、とてもじゃないがも感情移入などできない。「それを意図して書いたんだ文句あるか」と言われてしまえばそれまでだが...日本の純文学の主流がコレだったりしたら、かなり悲しいことではある。回りくどい言い方だが、要は「つまんねえ」よ。もっとお父さんから文章を添削してもらってください。しているんだろ、今も?どうよ?
 それはともかく金原さんには長生き希望。選考委員じゃなくても20年後、30年後の作品が是非読みたい。コレは真面目な話。