昔話2

 昔バンド活動をやっていたときにコピーしたUB40の「時間の問題」という曲のことをクラッシュ聴きながら思い出した。曲の内容は「タダ時間の問題だ、工場閉鎖まで。旋盤を止めたのは、タダ仕事が終わったからやめただけ」「あんたの助言などはどこかへ投げといてくれ。もっとはっきり言わせてもらえれば、オラ知らね」という歌。コレをコピーした当時はイギリスは空前の大不況。翻って日本はバブル真っ盛りである。まるで今の日本と中国の関係である。そのころはこの歌に込められた意味がほとんど理解出来なかった。今なら痛いほどよくわかる。いま自分に置かれている状況である。何でこんな昔の、しかもほとんど自分の知り合い関係でもほとんど知らないような状況の事を突然思い出してしまったのであろうか?それくらいアナログレコードというのは、音に現れてこない深いところから人間の記憶を揺さぶってくるモノがあるのであろうか?タダの「ノスタルジイ」では済まされない何か深いものがあるように思えてならない。レコードはいい。あの音の悪さがそこはかとなくイイ。