玉姫様

 最近妙に自分の若い頃に流行っていた事象が懐かしくなり、何とか追体験できないかと苦闘している。その中でもっとも気になるのが「戸川純」である。ほら、今これ読んでいるあなたも気になるでしょう?生きていればいま40歳くらいか...生きているんだろうけど、本当にメディアに出なくなったねえ。ハードオフなどこまめに回っては旧譜が出てないかと探しているのだが...とうとう近所のリサイクルで「玉姫様」のレコードを発見した。値段は...な、なんと「非売品」んなもん出すな〜万引きするぞゴルア。
 で、今回の写真は町はずれにある、山の麓の崩れかかった(もう充分崩れている)神社である。
  
 まるで京極夏彦の小説の中に出てくる廃寺のような崩れ方。

 あきらかに天守閣を模したと思われる作りも、何十年の手入れがされてなく、完全に崩れ去るのは時間の問題である。

 木鼻の彫刻は割と良くできているのだが、できがよすぎて、このボロ神社にはかえって浮いてしまう存在。

 鳥居上に鎮座する、あきらかにセメント製のおざなりに作られた龍のほうが、雰囲気にピッタリである。てか、崩れそうな鳥居の上から、いつ落下してもおかしくない状態なのだ。境内に上がるたった三段の階段も壊れ、境内を支える柱が崩れないように太さ一ミリくらいのハリガネ(さびまくり)で縛り付けられている。あきらかに焼け石に水である。
 で、何が言いたいかというと、この神社の名前が「玉姫神社」なのである。

 表札(ていうのか?鳥居の上にあるやつ)がすっかり風化してしまっていてサッパリわからないが、よくよく見ると確かに「玉姫神社」と書いてある。まさに「レディーヒステリック玉姫様乱心」な神社なのである。神主の顔が是非見てみたい(多分いない)...