「皆川博子作品精華「幻妖」?幻想小説編」

 幽玄にして耽美。
 皆川博子短編集で、主に幽霊話などがしめる前半。後半は皆川文学全開とでも言うべき難解な言い回し。本当に申し訳ない。実は...
 半分以上何がなにやらわかりませんでした。m(__)m
 読もうとカバーをめくっていたときに感じた「これは手こずるな」という予想通り、全部読み終えるのに16日かかってしまった。二段組み400ページ弱、とにかく毎日少しずつでも何とか読もうと、一日一話をモットーにまったり読み続けた。一話がそれほど長くない...多くて10ページ、少ないと3ページほどしかない短編集は、中には「これは!」と思えるようなのもあった。もっと続きが読みたいと、もっとこの異世界にどっぷり浸けてみたい...と思うまもなくお話は終わってしまうのだ。どうも自分は短編にはあまり向いていない性格なのかもしれない。
 このアンソロジーの解説も読んでみたが、ゴメンナサイ、よくわかりませんでした。ただひとこと「彼女の最高傑作『死の泉』は...」とアリ、どうやら自分は彼女の最高傑作を一番最初に読んじゃったみたいです。なるほどアレはとんでもなくおもしろかったワケだ。
 さて、著者紹介を見てみると「1929年生まれ」と書いてあるが、違う本で見たときは「1930年生まれ」とあった。どちらが正しいのであろうか?どちらにしても自分より30歳以上年上で、御歳75歳ってところでしょうか?それでいて未だ第一線での執筆活動中。「総統の子ら」はどうもつい最近出版されたモノらしいし...
 最近やたら短命(作家生命ではなくて、文字通り若くして死んじゃう)作家が多い中、これからもとんでもない作品を発表しつづけていってください。短編は...ま、長編も沢山でてるから、これから自分の老後の楽しみにとっておきます(←おいおい)
 そういえば自分の両親より年上の作家が少なくなってきたな〜単に自分が歳をとっただけだが。

皆川博子作品精華「幻妖」―幻想小説編

皆川博子作品精華「幻妖」―幻想小説編