「電波大戦」本田透

図書館で借りたのだが、かなり恥ずかしい表紙なので、他の本の下に重ねて貸し出しカウンターに出した。そんな恥ずかしい表紙にオブラートされているが、内容はかなりきつい。昔読んだ「ホームレス作家松井計、著を彷彿させる。
横書き左開きで書かれた本というのは非常に読みにくいのでやめて欲しいのだが、この本にはどうしてもこうしなければならない理由があった。ソレは...本文中に多数使われている...
顔文字のせいだ!!
ブログで無料で万人に公開されている文章ならともかく、ソフトカバーで¥1,480-出して買うのはちょっとな〜本である。
だが、ここでオタクカルチャーにつきまとう暗黒面が紹介されているのだ。まさにスターウォーズ暗黒卿がいかにダークサイドに落ちてしまったかという事象を引用しながら....
引きこもりでオタクで恋愛経験ゼロの男が一念発起して作家となり、たまたま第一作が大評判となって一躍人気作家の仲間入りをして有名になった頃、その魔の手は襲ってくる。
キモオタクが一夜にしてモテモテくんとなってしまうのだ。
しかし待て!!そこにはかなり邪悪な存在が彷徨しているのだ。積極的に作家にまつわりついてくる邪悪な存在。ソレこそが本書で指摘している...電波女なのだ。
これらの存在にまとわりつかれたら最期、有り余る才能をソレこそ「フルスイングで棒に振る」コトになる。どこかで聞いたこと有るようなフレーズだが、君のことだよ!!
滝本竜彦
エッセイ集「超人計画」以降、何年経っても新作が出てこないのでおかしいなとは思っていたのだが、実はそんな電波系女子を彼女にしてしまい、有り余る才能をどこかへ置き去りにしてしまったようだ。

なんだか、吾妻ひでお先生みたいですよ
と、ご指摘の通り、このまま行くとホームレスへの崖を真っ逆さまに転落して行きかねない。また残念なことに(?)マンガ版「NHKにようこそ」が単行本累計100万部を超えてしまい、滝本くんのところにはなにも仕事をしなくても、まさに天からお金が降ってくる状況なのである。
コレじゃ仕事できないはずだ。
ここは一刻も早く、現彼女を振り切って、その体験を元に新たなイタタ小説を書いてくれることを切に望む。いや〜「ネガティブハッピー・チェンソーエッジ」は本当に名作だったなあ....何とかしないとホントに松井計みたいなっちゃうよ。
電波大戦

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