「人喰鉄道」戸川幸夫

コレは古い。とっくの昔に絶版になっているので、手に入れるのは非常に難しい。どうしても欲しいという方に情報をあげよう。伊勢佐木町書店という横浜伊勢佐木町の商店街内にある古本屋で文庫版が結構お手頃なお値段で売られていたよ...てか、誰も買わないか。
最近では石川球太のコミック版が復刻されたので、それならアマゾンでまだ買えるかも?自分は読んでいないが。
こういった古い本を読みたいときは図書館に限る。自分もダメ元で検索したらしっかり蔵書があった。きっと、ちょっと大きめの図書館なら探せばきっとあることであろう。
アフリカで鉄道建設に当たる人々の奮闘記なのだが、ソコはタイトル「人喰鉄道」なのだから...てっきりホラー小説で、鉄道が人間を喰いまくる話かと思ってしまった。そんなスティーブン・キングな!!
鉄道に物資を横流したりあくどく人足手配をやっている男がたわむれに撃ったライオンが手負いとなり、怪我のために食料となる草食動物の狩りができなくなった。このまま死ぬのか?そこでこのライオンは、最近この辺に沢山いる作業者たちに目をつけた。最初はおそるおそる、しかしいざ襲ってみると、何と弱く他愛もない生き物なのであろうか、人間というものは。草食動物に比べ、あまりに狩りやすく、しかも簡単に新鮮な肉が手に入る。ココに人間の味を覚えた人食いライオンが誕生した。当初は一匹だけだったのだが、ソコは本来群れを作る動物だけ合って、この人食いの技を群れのライオンたちにも伝授していった。どんどん増える人食いライオン。また巧妙に人間の裏をかき、退治のために呼び寄せた凄腕職業ハンターや軍隊までもが敗退してしまう。気がつけばすでに200人以上の人夫が犠牲になってしまった。
モチロン人間側も手をこまねいていたわけではないが、このアフリカという土地は人食いライオンだけではなく、豪雨が集中する雨期には作業ができなかったり、凶暴な原住民マサイ族との諍い、脱走した人夫を見せしめのリンチで絞首刑にする悪徳業者。恐怖の伝染病コレラの蔓延など、およそ考えられる困難で満ちているのだ。
この困難に果敢に立ち向かっていくのが主人公である我らが....だれだったっけ?シマッタ余り読んでから時間が経ってしまったので忘れてしまった。
いやこれはホント、最高におもしろいッスよ。超おすすめ。
とうか、入手困難...

人喰鉄道〔完全版〕 (マンガショップシリーズ 158)

人喰鉄道〔完全版〕 (マンガショップシリーズ 158)

ちなみに写真は石川球太のマンガ版ですので、あしからず。原作版は地元の図書館か古本屋を探してみてください。