「カラマーゾフの兄弟 中」ドストエフスキー

暴走する兄、ドミートリイ。
ついに来るときが来た。真相は物語がすすむうちにあかされていくが、そんなことはお構いなく、うっかり殺人を犯してしまったと思いこんでしまったカラマーゾフの長兄ドミートリイは、有り金ぜんぶはたいて豪遊中。そのさなか実の父との恋仲を競い合っていたグルーシェンカは、こともあろうに元夫からの復縁要請に喜び勇んで再開している最中であった。
ところがこの元夫というのが、かつての凛々しさカケラもなく、元妻に借金申し込みに、図々しくも大仰にやってきていたのであった。グルーシェンカは幻滅する。
タイミング良くドミートリイが到着、そして豪遊。その余りに男らし所作に彼女はメロメロ。かくて実の父との恋人争奪戦に、見事勝利し多様に思えた兄であったが、そんな幸せなどはあっと言う間に...ソレこそ一夜明けたら消散してしまった。
実の父への殺人容疑と、父の3000リーブリの強奪容疑もついでにかけられ、ドミートリイ絶体絶命。
以下次号。

カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)

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