宮田亮平、琴 親子展

新潟県佐渡市出身で東京芸大という日本芸術界最高学府の学長に上り詰めた宮田先生とその娘さんの二人展。
素直に普通におもしろかったです。新潟市の雪梁舎美術館でやってます。入場料も¥500とリーズナブル。中学生以下は無料でお得なのだが、先日のバウハウスがあったので、それで懲りたらしく今回は娘は来ず、自分一人で見てきた。
おなじ金属加工でも、父は蝋型鋳金、娘は槌起銅器と技術が違う。娘さんのふくろうの照明が良いなあ〜欲しいなあ〜でも高いんだろうな〜と思った。そう、すでに所有されている展示品以外は買うこともできるのだ。高そうだなと思ったら、娘さんの花器は一個一万数千円くらいから。コレなら買えないこともない。ふくろうのペンダントトップが欲しかった。二万円くらい...自分の作る彫刻とバーター取引してもらえないであろうか?(←めいわく)親父さんの方はさすが、2,000,000とか4,000,000とかいう数字が普通に乱舞している。それより、作品のタイトルが書かれている札の上に赤い丸いシールが貼られているモノがたまにある。コレってひょっとして...売約済み!!
いや〜そんなところばかりに目がいってしまったが、実際の作品を間近に見る機会というのは本当に貴重だ。自分などは作品の善し悪しもともかく、つい「コレは一体どうやって作っているんだ」とうことが気になる。直径二メートルはあるような巨大オブジェは一つの蝋型からつくられるわけはないので、小さな部品を沢山作ってソレを溶接しているに違いないと、息が吹きかかるくらい顔を近づけてパーティングラインをさがしてみたりする。
美術館内のカフェでは作品の制作風景がモニターで流されている。カフェに入ると何か注文しなきゃならないから、入り口からこっそり見ていると「どうぞ中へ入ってください」とカフェ店員に言われてしまう。コーヒー頼まなくてもいいっすか?(←困った客だ)
身近で巨匠の作品に出会える機会があったら、最大限その目で見ることはとてもいいことである。実は巨匠じゃなくてもいいのだ。県展でも市展でも町内会の展覧会でも小学校のバザー展覧会でもなんでもいい。制作された作品の実物を見る機会があったら、ぜひ見に行こう。ソコには印刷やテレビモニターでは表現しきれない、実物だけが持つ息吹のようなモノを感じることができる空間がある。その空間に身をゆだねることは、これは理屈ではなく結構楽しい。癖になる。