「坂の上の雲」司馬遼太郎

司馬遼太郎といえば今まで一冊(正確には前後編だったので二冊だが)「風の武士」だけ読んだ。ソレが案外おもしろくなかったので、ほかの歴史物とかは一切手を出さなかった。風の武士がどんな話かというと、もう十年以上昔に読んだので内容はほとんどうろ覚えだが、若い武士が事件に巻き込まれ忍者軍団と対決しながらどこかへ向かう話ではなかったかな?ラストも一体ナニが何だか、どう話が決着したのかわからない。一体アレは何だったんだろう?
そして本書「坂の上の雲」だが、こんな流れだと間違いなく自分が手にとって読む本ではないはずだ。実はコレ親父が読んでいた本なのだ。去年、二週間ほど親父が入院したときに「退屈だからこの本を買ってくるように」言われたのが本書だった。文庫本で全八巻。まあ二週間の入院生活の共としてはちょうどいい分量である。ふだんから図書館のヘビーユーザーである自分は「それなら俺が借りてこよう」といったが、わがまま親父は「図書館にあるような重い本はベッドに寝ながら読めない」とぬかす。それならとお馴染みブックオフを探すが、人気文庫なのかどこへ行ってもない。このまま古本探すのもガソリンの無駄であるから、久しぶりに書店で全巻そろいの大人買いだ!!
八冊そろうとかなりの分量。普段あまり読書などしない親父が果たして退院までに読破できるのであろうかと思っていたところ、案の定三巻くらいまでで退院。その後もしばらく家で読んでいたらしいが、ある日、七巻途中からめっきり栞が移動しなくなった(←観察していたのか?)「何故読まない、これからバルチック艦隊との大決戦があるのではないか」と聞いたところ、さすが長年生きている親父の蘊蓄あるお言葉が帰ってきた。
「この先は歴史で知っているから読まなくてもいい」
....いや、オヤジ。ソレはぜったいまちがっている。
そんなわけで、せっかく買ったのに読了してもらえなかった「坂の上の雲」が一年以上放置されていたのだ。つまり見るに見かねて自分が読み始めたわけだ。
しまった、ぜんぜん本の内容になっていないぞ...続きはまた後日。

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)