「三月のライオン」羽海野チカ

出ていることは知っていたが、いつものツタヤでなかったものだから困っていた。市内にある一番大きな書店へ行ったら平積みされていてあっさりゲット。今度のはどうもハチクロとはちょっと雰囲気が違うなあ。
恥ずかしながらタイトル「三月のライオン」の意味を今までわかりませんでした。コレでも自称将棋ファン。詰め将棋、三手詰めならたいてい解ける(←みんなできるって)子供の頃最初に読んだ将棋マンガはつのだじろうの「5五の龍」だ。なのに三月のライオンの意味を知らなかったなんて、なんて恥ずかしいんだ。まったく将棋ファンの風上にも置けない。
ええと、三月は将棋界でもっとも大切な名人戦への挑戦者を決める「順位戦」の最終戦がありまして、ソコでの熾烈な戦いがあるので、皆がライオンのようになるんだそうです。本書の先崎九段のコラムで初めて知りました。
まだこの本を買う前は、さらに恥ずかしいことにタイトルを「八月のライオン」と勘違いしてた自分。八月...ぜんぜん意味ねえジャン!
そんな些細なことはさておき(←最近多いなこのフレーズ)この本はいいねえ。まだはじまったばかりでこれからの展開がとても気になるところではあるけど、ハチクロの羽海野先生だから、まちがっても間違っちゃうようなことはないから楽しみにしている。こんなふうに読者と作者が信頼しあえる作品ってのは、ほんといいものだ。
何せ今までの将棋マンガといえば、対極中に失禁したり○○したり死んだりするのとか、近代将棋という専門誌に「5五の龍」の続編としてはじまったはいいが、どちらもかなりコアなものだから読者いるのか心配なもの...ちなみにタイトルは「虹色四間(にじいろしけん)」とてつもなく地味だ。もちろん刊行本化されていない...とか、巨乳でメイド服でショッカー怪人みたいな敵と戦うのとか、正直わけわからないのが多すぎた。
やっとまともな将棋マンガの登場を素直に心から喜ぼう...なんか羽海野チカって、こう村上春樹っぽい「喪失と再生の物語」みたいな感じがしているんですけど...大いに期待しています。
ところで、主人公の自称親友「二海堂くん」登場と同時にすでに死亡フラグが立っているんですけど、やっぱりそうなるのでしょうか?
マンガだから対局する棋士もかなり変わった極端なキャラが多いけど、案外実際の棋士も極端なキャラが多いので、あまりビックリしない。
極端な例→

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)