二階堂和美ライブ

正確には新潟市主催の水と土の芸術祭「大友良英ライブwith二階堂和美&企画発表会開催」なのだが、当たり前のように二階堂和美メインのイベントになってしまった。人を一瞬にして二階堂ワールドに引きずり込むあのパワーにあがなえるものなどなにもない。本来メインのはずの大友さんはホボ最初の一曲のみ自分のオリジナルを演奏して、後半は二階堂さんのサポートに徹していた。お客の反応を察知して機敏に対応したんだろうか?なんかイイ人のようだ。
ほとんどの曲が最新アルバム「にじみ」からのものだが、アコースティックギター弾き語りなので、印象は「solo」に近い。それにしても音数が非常に少ない。またそれでも完璧に成立してしまうからスゴイ。音数が少ないどころか途中二曲くらいはギターすら弾くのをやめアカペラ独唱。もうこれ以上シンプルになりようがない。ま、会場が異様に寒かったので、指がかじかんでギターが弾きづらいじゃないかと心配したが、そんなこともあるかもしれない。
今回のライブ会場は「水と土の芸術祭」のメイン会場となる万代島旧水揚場なのだが、ステージのむこうには港が見える。カモメが飛ぶ。船が行き交う。空は旅客機が飛んでいき、自転車に乗った通りがかりのおじいさんが通り過ぎる(サスガに会場一同大爆笑)
そんなシュールなライブ会場で、ほぼステージ真ん前、二階堂さんまで5メートルくらいのというチョット信じられない場所での鑑賞となった。開場時には50人ほどお客がいなかったので、サスガの二階堂さんもココ新潟では知名度がないのかなあ〜とおもっていたら、開演時間になったらちゃんと満員になった。さすが!
二階堂さんのライブが終わったら「企画発表会」があるのだが、終了後は関係者以外のお客さんほとんどが帰ってしまった。ああ、ひどい。
ま、自分も本当は帰るつもりだったのだが、あまりに人が減ったので、帰りにくくなり発表会終了までいてしまった。それにしても寒い。港から直接会場内に海風が吹き込んでくるので、春とは思えない寒さになっている。近くに座っていた怪しげなおっさん(←おまえもな)は自宅から持ってきたと思われる毛布にくるまっていたが、そんなことよりライブの曲だ。

大友良英さんのソロ(前衛即興)
萌芽恋唄
とつとつアイラブユー
あなたと歩くの
女はつらいよ
蘇州夜曲
教訓(加川良のカバー)
めざめの歌(アンコール)

確かこんな曲順だったと思う。何せ少々興奮気味で浮かれていたのであまり思い出せない(←おいおい)加川良のカバーにはビックリした。歌詞を一部替え、反原発ぽくして大友さんと二人で歌っていた。自分、昔、近所のライブハウスに加川良が来たときに見に行ったけど、まさかこんな所でこの曲が聴けれるとは思わなかった。
一番残念だったことはライブの時間が短かったことだ。たった一時間では物足りない。本音は「企画発表会」の時間もずっと二階堂さんの歌声を聞いていたかった。これじゃライブ後とっとと帰ったお客さんのことをとやかく言えないなあ...
なんにせよ、コレで願いは叶った。思い返せば初めて「二階堂和美」を知ったのが去年9月の浜名湖クラフトフェアからの帰りの車の中で聞いたNHKFMのライブ。それから7ヶ月くらいで本人のライブを見に行けたのだからラッキーなのかもしれない。 それまで沖縄では10日近く宿泊していたゲストハウスで、「にじみ」バンドのライブが新潟へ帰った後すぐにあったり(二階堂さん出演はなかったけど来場)近県、富山でのライブは仕事で行けなかったり。そんなことを考えると今日は本当に充実した一日であった。
できることならバンドを連れて、イベントのオマケ企画ではなくて、きっちり単独ライブで新潟に来て欲しい。いや、こりゃもう東京あたりまでだったら、いくっきゃないでしょ!
あ、そうそう。先日の池袋出張で購入した「solo」にしっかりサインをもらってきたよ。でも二階堂さんのサインって文字じゃないんだよねえ。そうそうこんな感じ...しかも水性マジックだったので、すでに消えて無くなりそうだし...すでに持っている本「しゃべったり 書いたり」もサイン欲しくて、また買っちゃったし...一冊余っているけど、だれかいる?(サインなしのほう)