「第六ポンプ」パオロ・バチガルピ

短編集。そのなかの「フルーテッドガール」がエロい。途中までスゴイおもしろかったけど、ラストがあまりにあっさりしていて、あれでよかったのか?おもしろかっただけにちょっと残念。もっとこの話を読みたかった。というか、このアイデアで一冊本が掛けそうじゃないか?後書きではどうやらその予定だったが上手くまとまらず、短編になったとのこと。ああ、天才バチガルビもうまくいかないことがある。
表題作「第六ポンプ」は実に上手く短編という尺にあった作品になっている。完成度は高いと思うけど、そうなればこそ「フルーテッドガール」のほうが自分の好みだったりする。多分この作品がこの短編集の中で表題作より皆の評価も高いと思うよ。
「ねじ巻き少女」もそうだけど、救いのないデストピア小説が大好きな人にはお勧め。今考えると、ねじ巻きも結構おもしろかったなあ。

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)