読書週末

 「千里眼」松岡圭祐。職人なんだよな、この人。面白いですよ、面白かったですよ。息をつかせぬスリリングな展開で、一気に読めるエンターテイメントでした。それにしても「凄腕カウンセラー」で「拳法」の達人で「元自衛官戦闘機パイロット」で「美人」ときたひには、どうしても日本が誇る最強検事「黒豹」とイメージがダブります。メディアミックスで映画やテレビ企画が同時進行で百万部を越える大ヒット...って、2000年頃そんなに流行っていましたっけ?千里眼、催眠シリーズ。自分が、結局なにもなかった2000年問題でてんてこ舞いだったから気がつかなかっただけなのだろうか?どうでもいいけど。
 主人公がベイビーボイスを悩んでいるという設定で、それを逆手に取り子供達のカウンセリングを専門にするなどといわれると、彼女のイメージが大谷育江とダブってしまいます。一度聞いたら忘れられず、子供達から絶大な信頼を得られる声。天が授けた宝物です(暗に嶺川に気付よと催促しているか)そんな声につい惹かれてしまう自分も、子供並の脳細胞なのかも知れない。
 「自由な新世界・不自由なあなた」宮台真司だめだ。自分って宮台真司とあまりあわないみたいだ。かといって小林よしのりと合うというわけでは絶対ない。つまり世にいう思想家の方々とは根本的にあわないみたいだ。唯我独尊が一番です。思想本は一歩引いた感じで眺めているところでちょうどいい。かといって「キライだから読まない」ではあまりに人生狭すぎる。いろんな人がいて、いろんな考えがあって、良いんだなあ...(←いつになく相田風な今日)