「諸葛孔明対卑弥呼」町井登志夫

風呂式を広げるだけ広げておいて収拾がつかなくなる。まあ、黒豹ほど収拾がつかないわけではないからいいか。とりあえず仮想歴史架空戦記とでもいっておこうか。そういうのが好きな人にはいいかもしれない。もっともっととんでもない話かと思ったら、案外まともな展開で、現代科学をアレンジしたプチ超兵器(変な言い回しだ)を駆使して諸葛孔明卑弥呼が挑む...というほど残念ながら卑弥呼諸葛孔明は絡まないのだよ。もう少し、あと百ページくらい厚くして、二人の戦いを繰り広げてほしかったと、ちょっと食い足りない。
タイトルを過大評価し過ぎて、かってに内容に期待しすぎた自分が悪かったのだが...この手のことは今始まったことではないのにいまだにこの癖は直らない。多分今後も絶対直らないであろう。
町井さんは次にどんなとんでもないタイトルの小説を書くのか、実に楽しみである。(おい)

諸葛孔明対卑弥呼 (ハルキ・ノベルス)

諸葛孔明対卑弥呼 (ハルキ・ノベルス)