「狼の星座」横山光輝

なんだか横山づいている今日この頃だ。
コレは日中戦争勃発前に中国へ単身渡り、そこで馬賊の大頭領となった主人公、大日向健作の物語。ところでこの大日向のモデルとなった人物がおり、その名を「小日向白朗」といいまして、何と新潟県三条市の人だったのだ。きっとジャイアント馬場が登場するまでは、この小日向白朗が郷土の英雄だったんだろうな...残念ながら、現在ではほとんどの三条市民が知らない。まあ、中には「昔、三条から中国に渡って、馬賊の大頭領になった偉人がいたんだって」と話を振る人もいるが(自分、自分!)
そんなわけで、本書「狼の星座」は小日向白朗も伝記と一緒に、図書館の「郷土関連コーナー」に大切に保管されているのであった。ソレを借りてきた。
物語途中、ジャイアントロボ、地球が〜にも出てきた萌えキャラ、銀嶺お姉さんが登場し、主人公とロマンスしたりするのだが、やはりコレも理不尽にあっけなく殺されてしまう。殺したのは...まあ読め。
あくまで小日向白朗はモデルであって、主人公がそのまま小日向ではない。何せ主人公は後半、ラマ僧の寺へ入門して、少林寺を極め、素手で大木を折り、岩をも砕く超人になってしまったのだから...なんかカムイ外伝並の超人っぷりだ。
やりすぎじゃないか?
ソレはともかく、ついに中国全土の馬賊の頂点を極めてしまった日本人の大日向健作。とりあえず小日向白朗の伝記を読まなければと決心させる一冊であった。

狼の星座(4)<完> (講談社漫画文庫)

狼の星座(4)<完> (講談社漫画文庫)