「審判」フランツ・カフカ

最近はブックオフの百円コーナーで売れ残っているような名作を買っている。買っているばかりでなかなか読み進めない。名作というのはなかなか読むには手強い物だ。
さて本書はある朝突然逮捕されてしまった主人公の話だ。話の最後まで読んでも、結局どんな罪で逮捕されたかどころか、どんな組織に逮捕されたかもわからない。
あげく犬のように殺されてしまう。
いったい何だコレは?多分この本を読んだだけではわからない時代背景がかなり難しく絡んでくるのであろう。第一次大戦が終わり第二次大戦が始まるちょうどはざまの時期。これからドイツが不気味に台頭してこようかという時代。まさにその後に繰り広げられるユダヤ人の強制収容から虐殺に至る道を予言するかのような作品...と、後書きでは書いてあった。
自分のような凡人では、さっと一読した程度でそこまで理解が到達するわけもなく、ただただ「訳がわからない、理不尽だ。不条理だ」と悪戦苦闘しながら読み進めるのみだった。
名作は怖い。

審判―カフカ・コレクション (白水uブックス)

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