「坂の上の雲」日露戦争で、今まで自分が誤解してたこと

ロシア革命が起こって戦争どころじゃなくなったロシアが降伏....×
バルチック艦隊間宮海峡の存在を知らず、樺太の奥に日本艦隊を封じ込めたと思っていたが、日本艦隊は間宮海峡を通り抜け悠々と本国へ逃げられた。その後、日本海軍大勝利...×
一体どこでこんなとんでもないことを信じ込んでいたんだ?
バルチック艦隊の完全なる敗北で、事実上ロシアから海軍が消滅してしまったことによる厭戦感。
諸説あるところではあると思うが、だいたい司馬遼太郎が言わんとしているところはこんな感じだと思う。両国で陸軍の温存した戦力を比較したら、圧倒的にロシア側が有利である。日本側は度重なる攻略戦で多数の兵士が犠牲になりすぎている。確かに占領する土地は増えてはいるが、伸びきった戦線への補給もままならぬ中、ここで日本軍の戦線への補給路をロシアが分断する行動に出れば、日本軍の総崩れは免れない。まさにそういった戦法こそが、ナポレオンの侵略時代から伝統的に伝わるロシア陸軍戦法なのだ。
当時のロシアではロシア宮廷が圧倒的な権力を握っており、どんなに陸軍が「まだまだ戦いはこれからだ」と出張しても皇帝の「戦争やめます」で決定〜!。もっともそんな余力を持って降伏したから、後にアメリカが仲介に入って行われた「ポーツマス条約」の会議でも、敗戦した割には土地や金銭などの賠償も比較的少なくてすんだというワケなので、コレも塞翁が馬である。この辺のことは吉村昭の「ポーツマスの旗」がおもしろいんでオススメ。
バルチック艦隊間宮海峡の存在を知らず....に至っては言い訳できない。噴飯ものの極まりだ。中学生くらい歴史の時間で教わったような覚えがあるが...うろ覚えだ。歴史修正主義なのか?一体自分は誰からこんなトンデモ歴史観を教わってのだろうか?わけがわからん。
ひょっとして日本対ロシアの別な歴史的戦闘と混同してしまったのかもしれない。どちらにしろオオマヌケである。誰にも話していなくて、ホントよかった。

新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)

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